春日武彦著、講談社現代新書、9月8日に読み始めて9月21日に読了しました。
1回目に読んだときは気にならなかったのに、今回は気になったところを挙げます。
p76 精神科医の立場で老若男女たちと毎日接していると、実に多くの人々が「変化」を嫌うことを知る。なるほど口では現状を手放しで肯定したりはしない。不平不満だらけである。夢を持つことと努力こそが大切だ、といった類のことも語る。だが、実際には何もしたがらない。
p102 わたしにとって不幸とは、①ひとつのエピソードに収斂してしまうものではなく、もっと持続的で曖昧なもの、②その正体を言葉で容易に言い表すことは困難――この二つの条件が必要な気がするのである。すなわち、不幸とはそれが不幸であることを説明することすら難しいモヤモヤしたものではないのか。
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